多事想論

梅雨入りしたかのような不安定なお天気の今日このごろ。


土日のご法事ラッシュを終えての月曜日、ボクも、おそらく多くのお坊さん方がホッとする日です(苦笑)。

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この週末の土曜日、ご法事前に月忌参りに車を走らせている途中、市の中央公園付近で信号待ちをしていたところ、大きな国旗と旭日旗を振っている集団と、護憲や平和をアピールするプラカードを持った集団と、多くの警察官と自衛官を見かけました。

「なに???」

まったく状況把握ができず、信号が変わってその場を走り去りましたが、後でネットでニュース検索すると、金沢に駐屯する自衛隊が装甲車やヘリコプターなどによる47年ぶりにパレードをしたらしいですね。

その是非はともかく、なんだか異様な雰囲気でした。

ツイッターなどを見ると、家族連れなどが沿道に多く集っていたとか。

国旗を振っていた方々と、護憲平和を訴えていた方々、どちらの言い分がどうこう以前に、兵器のパレードを親子で見物するスタンスに違和感でした。

兵器車両によるパレードは、北方の某国のニュース映像で定番のイメージも強いですしね。

国際状況や現政権の方向性が後押ししたのか、どうかはわかりませんが、とにかく違和感としか言いようのない光景でした。

合掌

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多事争論に想う

071203photo_chikushi筑紫哲也さんがお亡くなりになりました。

いつかはきっと復帰されるであろうことを祈念していただけに、本当にびっくりし、またショックを受けています。

実は、ちょうど10年ほど前だったでしょうか、一度だけお会いしたことがあり、お話をうかがったのです。

当時のボクは、首都圏の宗派出張所である東京宗務出張所に勤務しており、そこの機関紙にて取材させていただいたのです。「ニュース23」を放映している赤坂のTBSでのことでした。

テレビで見るとおりのとても優しい笑顔、そして柔らかさの中に芯の強さを感じる口調でした。

政治家のリップサービスのように「国民の目線で」などと口に出さないが、その主義主張の視点は常に国民であり、弱者でした。あの柔らかい口調には理不尽さや一切の妥協を許さない断固たるものを感じさせました。

その断固たる姿勢ゆえに敵も多かったのかもしれませんが、筑紫さんを兄と慕う同じ新聞記者出身のキャスター鳥越俊太郎さんは「社会の座標軸のような存在だった」と筑紫さんのことを語っていましたが、そのとおりだったのではないでしょうか。

どれだけ世間と、その価値観が変化しても、変えてはいけないものという意味で座標軸という表現だと思います。蓮如上人に「世間を客とし、仏法を主とせよ」というお言葉がありますが、同じなのでしょう。常に移りゆく世間の価値観はそのつど客として迎えつつ、不変たる仏法を人の中心(主)とせよという意味として。

このボクのブログのカテゴリーに「多事想論」という項目がありますが、言うまでもなく筑紫さんの「多事争論」をお手本にしたいという想いからです。

合掌。

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