やたら暖かい日が続き、なかなか年末気分になりませんね。
テレビは、やたら長いだけのバラエティ番組ばかりになり画面の中だけは年末気分なんですが(笑)。
しかし、先日BSで放送していたペルーの「マチュピチュ」遺跡の謎を特集していた番組はなかなか興味深く拝見しました。
歴史的な成り立ちと発展、高度な文明、滅亡の謎などなどでしたが、考えさせられる部分がありました。
まず、インカ帝国は周辺地域を支配していく過程で、その地域の文化や風習、宗教などを壊したり、奪ったりせず支配前と同じように許していたことで広大な帝国を築いたことに驚きました。
他の国々の帝国主義的侵略とはだいぶ違いますね。
そしてさらに驚いたのは、インカでは生まれつき腰が曲がっていたり、指が1本多かったりする者を「ワカ」と呼び、聖なる存在として敬ったということです。
スペインの侵略にあっけなく滅亡したのも、見たこともない風貌のスペイン人もこの「ワカ」と考え敬おうとしろくに戦わずして滅びたのではないか? と。
かつて日本には「かたわ」という言葉があり、現在では差別語として使用されなくなりました。
この言葉は、インカと違って役に立たない忌み嫌われる存在を指しました。
さらには目の不自由な方や、足腰の不自由な方、耳の不自由な方などを指す差別語も多く存在しました。
今でも知らずに口にある年配の方がいて、心が痛むことがあります。
祖父江文宏さんの次のような言葉を思い起こします。
役に立たなくていいです
人は何かの役に立つために生まれてくるのじゃないのです
人、つまり生物はどんな姿であっても生まれてきたことに意味があり、尊い存在です。
お釈迦さまの「天上天下唯我独尊」とはそういう意味です。
違う文化、知らない考え方、風習や宗教などを知ることで考えさせられることがとても多くあり、世界は広いなぁとあらためて思いました。
合掌
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