2011年10月
報恩講~準備万端です
この土日の当寺報恩講を前に、お内陣の荘厳、大掃除を終え、本日は立華職人の長村さんに仏華を立てていただきました。
そして、御堂のお内陣へ最後のお飾りをすると~
ご本尊前。
親鸞聖人ご絵伝前。
御代(蓮如上人像)前。
祖師(親鸞聖人像)前。
法名(当寺開創・蓮康僧都像)前。
そして、明後日のお斉(おとき)の食材も、ご門徒さんが丹精込めて育てたお米、里芋、大根、白菜、あずきなどが揃い、坊守&前坊守が厨房で下ごしらえを終えました。
あとは明日の午前中、役員総代さん方に幕を張っていただき、仏旗を上げて皆さまのご来寺をお待ちするのみです。
ぜひご参集ください。
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★善福寺報恩講
10月29日(土)・13:30~お逮夜
14:30~お説教
15:30~御伝抄拝読
10月30日(日)・10:30~ご満座
正午~お斎
13:00~正信偈同朋唱和
13:30~法話ライブ~松田亜世さん歌とギターと法話
※駐車場には限りがありますので、恐れ入りますが公共の交通機関をご利用いただくか、近隣のコインパーキング等をご利用いただければ幸いです。
格差社会に思う
今日は、役僧T氏とともに御堂のお内陣の荘厳をしました。報恩講準備も着々と進んでいます。あとは立華と細かな掃除などなど。
ところで欧米を中心に格差社会是正を求めるデモが大きな広がりを見せ、リビアでは内戦が終結し、タイの洪水やトルコの地震など世界中でさまざまな変化や災害が起こっています。
タイやトルコにはできる限りの支援をしてあげてほしいですし、微力でもボクらにできることをさせていただきたいものです。
そして、格差社会是正を求めるうねりは、いずれ世界中に波及するだろうと思います。
そのうねりの根底には長引く不景気があります。働きたくとも働く場所がない、あってもいつ解雇されるかという怯え、それにともない明るい未来が見えない現実。
明るい未来が見えないからこそ、一部の富裕層が富を独占し、経済が回らないという負のスパイラル。
パフォーマンスだけで人気を得たかつての総理大臣は言いました。
「成功した人を妬んではいけない」と。
この一言によって、この国も格差社会を肯定しセレブと呼ばれる人がもてはやされるようになりました。
格差は富だけの問題ではありません。
情報格差です。
ネットによる情報の取得は、iPhoneやスマートフォンによって飛躍的に進む反面、年配層などIT化に対応できない方が取り残されていきます。
テレビのCMでも「詳しくはウェブで!」というような言葉が増え、ネット環境を持たない人にはそれ以上の情報が得られない格差の存在を感じることができます。
ネットすればいいじゃないか、そう言う人もあるでしょう。でも、その言葉がすでに格差を肯定しているんです。
電気メーカー各社さん、テレビをみるようにネットができる機器、それも安価で扱いやすいもの、そんな発想はできませんか?
できれば、常にネットとともにある人の専門家の発想ではなく、ネットをしたことのない人の意見を聞いて発想していただきたいものです。
どんな格差も、上から目線で「努力しない方が悪い」と決めつけてしまえば、その人がとっても努力していることや、なんとかしようと必死に考えていることは見えないし、是正の方法も見えなくなるでしょう。
同じ目線でともに考え、明るい未来を想像できる社会であってほしいものです。
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★善福寺報恩講
10月29日(土)・13:30~お逮夜・14:30~お説教・15:30~御伝抄拝読
10月30日(日)・10:30~ご満座・正午~お斎・13:00~正信偈同朋唱和
・13:30~法話ライブ~松田亜世さん歌とギターと法話
当寺報恩講は今週末です
親鸞聖人の恩徳を偲び、そのご命日である11月28日を前後して真宗各寺院やご門徒宅で営まれるお講、それが報恩講です。
11月21日~28日には京都のご本山で報恩講が営まれ、全国から多くのご門徒が参集します。
当寺では、毎年10月29日と30日に営みます。当寺では、すでにいろいろな諸準備が始まり、昨日は仏具おみがきをしていただきました。
一昨日の夜、ボクと役僧T氏とで仏具みがき専用の液体につけ、水洗いしから拭きしたものを、昨日ご奉仕に集まっていただいた総代さん、ご門徒有志方にてピカピカに磨きあげていただきました。ありがとうございました。
坊守、前坊守は毎日あちこちの大掃除をし、ボクや役僧T氏は法務の合間にお内陣の清掃や飾りつけなどなど。
ひとりでも多くの方にお参りしていただけるようしっかり準備させていただいきます。ぜひご参集ください。
ところで、前回に書いたおもしろそうで不可解なものですが、これ↓です。なかなか難解なもので、どなたか攻略法をご存知の方いらっしゃったらお教えください。飛騨地方での遊びらしく、右下にあるお地蔵さんを他のコマをスライドさせて上のお浄土へ運ぶというルールで「故郷のお手次ぎ寺」というものなんですが。
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★善福寺報恩講
10月29日(土)・13:30~お逮夜・14:30~お説教・15:30~御伝抄拝読
10月30日(日)・10:30~ご満座・正午~お斎・13:00~正信偈同朋唱和
・13:30~法話ライブ~松田亜世さん歌とギターと法話
秋ツーリング
昨日、月忌が1軒だけだったので、
爽やかな秋晴れだったので、
今週末はご法事&ご門徒宅でハードなので、
来週は当寺報恩講準備で多忙になるため、
などなど、諸事情によりツーリングに行ってきました!
出発が10時半ごろだったので、白山一周などはあきらめ、のんびり紅葉さがしツーリングです。
おなじみの福光~城端~五箇山~白川郷を経て、御母衣湖畔で一服。ここはGW後に満開となる桜で有名な荘川です。
今年の紅葉はやや早めのようですが、ここらへんはもうちょいといったところでしょうか。
それでも爽やかな秋風に乗っての快走はとても気持ちよかったです。
お昼には道の駅・大日岳で大好きな高山ラーメンをいただき、ひるがの高原で息子へのおみやげに高原プリン、家族へは偶然みつけた「ジャンボなめこ」(笑)。
そして、とっても面白そうで不可解なものを見つけて購入したんですが、これがまたとっても難解なしろもの。さて、その話は次回に♪
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★善福寺報恩講
10月29日(土)・13:30~お逮夜 ・14:30~お説教 ・15:30~御伝抄拝読
10月30日(日)・10:30~ご満座 ・正午~お斎 ・13:00~正信偈同朋唱和
・13:30~法話ライブ~松田亜世さん歌とギターと法話
雑感いろいろ
じっとしてると肌寒いですが、暑がりのボクは動いているとちょうど良い気温です。
寺方の報恩講も今日で小休止。ノドの調子もなんとか楽になってきました。
ちょうど購入して4年を迎えた愛車(バイク)の後部タイヤがツルツルで危ないと言われ交換し、思わぬ出費が。バッテリーといい、タイヤといい、小さいのにクルマのものより高価なんですよ。
ボロボロだった御堂前のお知らせ箱を新調しました。といっても、空き箱をガムテープで補強したボクのハンドメイドなんですけどね(苦笑)。
当寺報恩講での法話ライブ、寺方の報恩講で「どんなことやるの?」と、他寺の住職さんにも興味をもっていただいていてうれしいです。皆さまもぜひいらっしゃいませ♪
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★善福寺報恩講
10月29日(土)・13:30~お逮夜 ・14:30~お説教 ・15:30~御伝抄拝読
10月30日(日)・10:30~ご満座 ・正午~お斎 ・13:00~正信偈同朋唱和
・13:30~法話ライブ~松田亜世さん歌とギターと法話
ノドに痛みが…
報恩講シーズンもまだまだ初期段階にもかかわらず、ノドを痛めてしまいました。
先週、10/10のC寺さんの報恩講参勤時、いつも以上に、というよりも異常に高い音階でのお勤めでした。
ボクは基本的に、内陣出仕であっても下陣の助音方(じょいんかた)と同じ声を出すようにしていますが、この日ばかりはいっぱいいっぱいでした。
その次の日、ノドに違和感があって舌で触ってみると、なんと水ぶくれのようなものが右奥歯のさらに奥にできたいました。
うわぉ! なんやこれ!?
そう思って舌で押してみると、上皮(?)が破れ、血の混じった唾液がでてきました。
その後も食事に支障はないものの、かすかな痛みは引きませんでした。
役僧T氏に聞いてみると、助音方にはたまにあると言うので、やはりC寺での声の出しすぎ、あるいは声の出し方が悪かったということでしょう。
そして今日、J寺さんの報恩講でお調声を任された結果、痛みが悪化してしまいました。
まだまだ続く寺方の報恩講。声を出さないわけにもいかないので、なんとかだましだまし乗り切っていきたいと思います。
寺報141号発行
今日の夕方、寺報「大慈山」141号が印刷所から運ばれてきました。
↑画像は、その表紙に使用したもので、すでにほとんど散ってしまった当寺境内の金木犀です。
今回の内容は前述済ですが、29日と30日の当寺報恩講ご案内チラシも同封して数日中にお届けいたしますので待っててくださいね。
役僧T氏とともに明日中に封詰めし、郵送分は郵便局へ、各地区へは地区別に封詰めして各世話方さん宅へ、あとは個別手渡し分をふたりで手分けし法務の合間にお届けします。
ご門徒さん以外で、寺報をご希望の方は80円切手添付の返信用封筒をご送付いただければお届けいたします。
お近くの方は当寺に直接ご来寺いただいても結構ですが、留守の場合もありますのでお電話にて寺報希望の旨とご来寺時間をお知らせいただければ幸いです。
お寺の報恩講とご門徒宅報恩講
秋真っ盛り、ですが、昼間の陽射しは強いですねぇ(汗)。
この10日と11日は、2日で4か寺の報恩講に参勤させていただきました。
これは当寺の報恩講にて、10月29日には7名、10月30日には4名の住職さん方に来ていただき法要を営むので、その計11か寺と他2か寺へはボクが参勤させていただくという「参り合い」という制度(?)によるものです。
お寺の報恩講の多くは2日間に渡り、初日はお逮夜と呼ばれる前夜法要(といっても夜にされることはほとんどない)、2日目は結願日中(けちがんにっちゅう)という本法要です。
初日はおなじみの正信偈の真四句目下(しんしくめさげ)という普段の草四句目下(そうしくめさげ)とは節の違う、やや難易度の高いものが唱和されます。
その場合、お内陣には「お調声(ちょうしょう)」という言うなればメインボーカル兼指揮者、和讃6首のうち最初のお調声以外に5首を発声していただく方と計6名が必要となります。
2日目は住職による登高座(とうこうざ)がメインで、ご本尊阿弥陀如来へのお給仕の姿を表現します。
サブというか、副勤めとして詞の違う正信偈、文類偈をお勤めします。この和讃は3首なのでお調声と2首目と3首目、それに登高座時に短念仏を発声していただく方と4名が必要となります。
さらに両日を通して、下陣にて言うなればコーラスを担当していただく複数の方々を助音方と呼び、報恩講時ですと最低でも2、3名、多いところでは10名近くが文字通り全体の音を助けてくださいます。
このように、各お寺での報恩講には多くの僧侶方がさまざまな役目を担当することで成り立ち、また相互に支え合う関係を保っています。
そのお調声、2首目、3首目などの役目は、当日その場で依頼されるのですが、基本的には毎年の習慣によって決まっています。
ただし、住職が代替わりした場合などには、先代がお調声だったからとすぐに新住職がそれをというわけにはいかず、キャリアなどで他の方に回ったりします。
ボクは住職歴8年半になり、このお調声を仰せつかることも年々増えてきましたが、いまだに冷や汗ものです(汗)。
まぁ、こんなふうにご家庭での報恩講と違って、お寺での報恩講は多くの方々によって成り立ち、ひとりでも多くのご門徒さんに参集していただきたいと願っています。
ハングリーであれ 愚かであれ
アップルコンピューターのスティーブ・ジョブズ氏が亡くなりました。
ハングリーであれ、愚かであれ
30代や40代のアーティストが斬新なものを生み出しても、社会に貢献できることはめったにない
方向を間違えたり、やりすぎたりしないようにするには、まず「本当は重要でもなんでもない」1000のことに「NO」と言う必要がある
仏教には「初心」という言葉があるそうです。初心をもっているのはすばらしいことです
毎日、今日が人生最後の日かもしれない、と考えるとすれば、いつか、必ずその考えが正しい日がくる
美しい女性を口説こうと思ったとき、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい? そう思った時点で君の負けだ。ライバルが何をしようと関係ない。その女性が本当に何を望んでいるかを、見極めることが重要なんだ
などなど。
常に時代の先の先を見越していたような商品開発力の根底にある彼の思想が反映されています。
今の日本企業、いや日本人に足りない思想の多くがここにあるように思います。
あまりに目先の利益や状況に目を奪われがちでしょう。
アップル社の収益がダウンするとかしないとか、そんなことではなく、こういう思想を持つ人がこの世界に大きな影響力を持ち牽引していた事実を、そしてそんな人を失ったことをボクらは真摯に受け止めたいものです。
人間は考える葦である。
かのパスカルが生きていたら、今の人間を見てもそう言ってくれるだろうか? ボクらは問われているように思います。
寺報141号~来週末発行(予定)ほか
いつもより早く秋が深まっていくような気がする今日このごろ。
ようやく寺報「大慈山(だいじざん)」141号の原稿を書き上げ、印刷所さんに昨日出稿しました。
発行は来週末くらいになる予定です。
今号は、今月29日、30日の当寺報恩講のご案内ほか、前住職関連のお知らせなどなど。
ひと足早くその内容の一部というか、ご案内をします。
当寺に嫁入りされたと伝わる「おふり様」について、前住職が講演したものをまとめた一冊です。戦国武将で関ヶ原の敗将である宇喜多秀家の妻で加賀の前田氏の娘「豪姫」が生んだのが「おふり様」です。
興味のある方には、頒布させていただきます。ご門徒には一冊300円、一般の方には500円とさせていただきます。
また、現在岡山市の岡山城天守閣にて「宇喜多三代秘話展」というのが開催されていて、そこに当寺所蔵の古文書も公開されていますのでお近くの方はぜひご覧ください。
さて、また三連休ですか。ご法事、寺方報恩講、ご門徒報恩講、寺報校正、忙しくなりそうです(汗)。
アップル会長のスティーブ・ジョブズ氏がご逝去。初めて購入したパソコンがマッキントッシュで、今はiPhoneをこよなく愛するボクです。哀悼の念を捧げます。
合掌
関係ないという関係性
急に涼しく、というよりは寒くなりました。みなさん、どうかご自愛ください。
想像力の欠如は現代人の病のようなものと言ってきましたが、古い日本の言葉にはそんな現代人にも「なるほど」と思わせてくれるものがあります。
風が吹くと桶(おけ)屋が儲かる
わかりますか?
これは江戸時代に生まれた言葉で、次のような一見まったく無関係に見える事柄が実は関係していることを教えてくれています。
(1)(強)風が吹く~アスファルトのない江戸時代なので風とともに砂が舞い上がります。
(2)多量の砂が舞い上がると、その砂が目に入って失明する人が出る。
(3)失明すると三味線弾きが増える~当時、失明した人の職業はマッサージ師や三味線演奏者が多かった。
(4)三味線弾きが増えると三味線の需要が増え、その材料となる猫の皮が必要になり、必然的に猫が減る。
(5)猫が減るとネズミが増える。
(6)ネズミが増えると桶(当時は木製)をかじるから桶屋が儲かる。
まぁ、こじつけの例として使われることもあるこの言葉ですが、関係ないと思われるようなことでもこんなふうに繋がりこの世界は成り立っているというひとつの例えです。
いい歳をした方が「顔も見たことない爺さんの法事せにゃならんのか?」とおっしゃる方はいる情けない昨今ですが、風と桶屋よりもはるかに関係の深いことさえわからなくなった現代にこういう言葉は見直されて良いと思います。
その顔も見たことない爺さんがいたから、あなたの親が生まれたんでしょう? そしてその親があなたの母親となる人と結婚してあなたが生まれたんでしょう? 顔を見たことなくても、そういう単純な想像力を働かせるだけでその爺さんの存在に感謝できませんか? という話です。
我々の存在はもちろん、その我々が暮らすこの世界そのものがそんな目に見えない、無関係と思われる関係性の中にあるんです。
だって、これも単純な想像力の問題です。
顔も見たことない人が育てたお米、野菜、魚介類、牛豚鶏などを食べて日々の食事が成り立ち、それによって生かされている存在ですよ。
お金という免罪符によって、その関係性を当然視しているから見えないだけです。
そんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ!
数年前にパンツいっちょの芸人さんのそんなギャグが流行しました。
でも、関係ねぇ! と言っている時点でその関係性がすでに存在しているんですよ。
本当に無関係なら、関係ねぇ! ということすら感じないんですから。
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