あるじぃちゃんの決断力
東日本大震災後の3/13より始めた当寺お賽銭箱の義援金箱化ですが、おかげさまで義援金総額が25万円近くになりました。
お心をお寄せくださった皆さまには深く御礼申し上げます。
この義援金箱化は無期限で継続させていただくつもりでおりますので、お墓参りの折、またお近くにお越しの折などにはぜひともご協力をお願いいたします。
数日前のこと、月忌参りでお邪魔したT家のじぃちゃん(90歳)にこの義援金箱化のことをお話すると、「ご住職、ちょっと待っててくだされ」と席を立たれ奥の部屋へ。
しばらくして杖をつきながら戻ってこられたじぃちゃんの手にはJA(農協)の封筒がありました。
そして「これをぜひ被災地へお届けください!」とボクに手渡されました。
中をあらためさせていただくと、なんと10万円が!
こんな大金よろしいんですか? とお尋ねすると「いやいや、この未曾有の国難に、この老骨ができることといったらこれくらいです」と。
聞けば、あちこちの義援金窓口があるが、足が不自由で銀行や郵便局へ出向くことができずにいたところだったそうです。
深く深く頭を下げさせていただきました。
「お預かりしていきます。そして必ずしかるべきところから被災地へ届くようにいたします」と言って帰ってきました。
多くの田畑をお持ちのじぃちゃんであっても、現在はご隠居で年金暮らしの身です。しかし、すぐ10万円という大金を出されたその決断力とお心の深さに本当に深く頭が下がりました。
むろん金額の大小ではなく、自分にできることをしたい、そのお心がなにより尊いと思います。
本当にありがとうございます。
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