2010年9月
内灘へ
今でこそ3日で回りきれますが、ここ20年で半分以下に減少しました。
内灘にはもともと当寺の道場だったG寺さんがあり、日ごろの月忌参りなどはお任せしていますし、報恩講やご法事はともに勤めています。
ご門徒さん宅で世代交代があったときに、お寺はふたつも不要ということが多く、遠い当寺をやめてG寺さんだけにというケースが増えたんです。
もちろんこれはG寺さんの責任ではありませんし、時代なのかとは思います。
ただ、長い歴史の中で当寺と内灘門徒のご縁が切れていくのは寂しい限りであり、なんとかならないものかと思います。
そんな内灘門徒の中には、「死んだじぃちゃんが、他がみんな離れてもウチだけは善福寺を離れてはならんぞと言っていた」というお宅もあります。
本当にありがたいことです。
年に一度の報恩講、明日と明後日もしっかり勤めます。
助音方の見習い
昨夜、たまたま見上げた月がキレイだったので撮影してみました。
暦のうえでは中秋なんですねぇ。
今日は、助音方(じょいんかた)の見習いをさせてもらうために昨年からお邪魔させていただいているJ寺さんの報恩講でした。
J寺さんは、金沢市と富山県小矢部市の境にある山寺です。小さな山村のご門徒さん方がご参詣されています。
助音方とは文字どおり、法要の音を助ける、というよりベースの役割で御堂の内陣の外側に並んで読経を牽引する方々のことです。
そのお寺さんによって、代々助音方をされていたりと職人的な役割です、
そんな助音方を経験してみたいという欲求から、昨年ご縁があってJ寺さんで見習いさせていただき、今年もお邪魔させていただきました。
急に涼しくなったとはいえ、腹から声を出した小1時間、汗が噴出します。
また、内陣からは見えない風景が見えたり、客観的に内陣のお調声を観察できたり、助音方の声の出し方に発見があったりと収穫がいっぱいあります。
これから10数か寺のお寺さんの報恩講に参勤させていただくだけに、これを無駄にすることなくしっかり勤めさせていたければと思います。
不可思議な日常
当寺からは、どこへ出るにでも東山、兼六園、近江町市場周辺を通ることが多く、他府県ナンバーのクルマに邪魔されます(笑)。
両親は旅行中、愛息と相方は野球と、ボクはご法事と月忌で出たり入ったり。
不思議なものです。
そのわずかな帰ってきた時間に、トイレに入ってると、電話や呼び鈴が鳴ります。
「出られませーん!」
と叫んでみても無理ですが。
昼食のため、残りご飯をヤキメシにしようと鍋を振っていると、電話や呼び鈴が鳴ります。
「出られませーん!」
当寺の前の道は一方通行路ですが、大通りへ出る角にコインパーキングができて以来、そこから一方通行路を逆走してくるクルマが急増中。
「こっちへは走れませーん!」
一方通行の交通標識は全国共通で、周囲を見渡すことは運転の基本にも関わらずです。
そんな不可思議な日常です。
布施=価格??
某流通大手がホームページでお布施の価格目安一覧表のようなものを掲載し、それに仏教界からの反発があって削除されたとか。
たしかにお布施はどれくらい?というお問い合わせは年々増加傾向にあります。
しかし、その感覚がそもそも違うんです。
仏事は営利事業ではありません。
ですから、ものを買うという行為と同じではありません。
つまり、価格という概念はなく、心の問題なんです。
仏となった亡き方から、自分自身の生かされてある今と、必ず来る死を見つめなおすご縁をいただくのが仏事です。
その貴重なご縁をいただいた感謝の心がお布施です。
もちろん多くの方がだいたいこれくらいという目安的なものはあります。
しかし、それは宗派によって、地域によって格差があり一概に「こうです」と言えられるものではないんです。
たとえば、そのホームページに記載された項目を見ても、戒名についての値がありますが、ボクら真宗に戒名などありませんのでその時点で当てはまりませんよね?
真宗では法名といい、「釋(尼)○○」という仏弟子の名のりに金銭は不要ですし、「○○院」という院号法名についてはご本山である東本願寺に8万円以上を寄進されたお心にたいして、ご本山からお礼として下付されるものです。
むろん、ボクたち僧侶がそんなお心に応えられるような存在であるかどうかが問われてある問題でもあるので、この問題は良いご縁なのかもしれません。
お通夜やご法事に行った方から「お坊さんはお話(お説教など)もせず、ボソボソとお経を読んだだけだった」という話を聞くことも年々増えてます。
お通夜、ご葬儀、ご法事などなど、なぜ仏事を営むのか? ということをお話して、単なる表面上のみの供養に終わることなく導くのが僧侶の役目であり、それにたいしてのお心がお布施です。
僧侶とご門徒(檀家)に日ごろからそんな問いも気軽に会話できる関係性が構築されていれば、こんな問題も起こってこないのかもしれません。
僧侶はお経の配達人になってはいけません。
会話が大事です。
まぁ、それは僧侶だけでなく、人間関係の基本中の基本ですが。
政治屋さん
圧勝とか大勝とか言われていますが、サポーターや地方議員票では確かにそのとおりです。
しかし、国会議員票は僅差です。
これはいったい何を表しているのか?
主な民意は、たった3か月でまたもや首相交代は勘弁してほしいというものですが、国会議員にとっては自分たちが担ぐ御輿(みこし)をトップにしたいだけということではないですか?
つまり、今さら言うまでもないように思いますが、結局みんな政治屋さんなんだなと思います。
政治家ではなく、政治屋です。儲けてナンボ、菅さんであろうと小沢さんであろうとその近くにいていかに甘い汁を吸うかです。
敗北した小沢さんは言いました。一兵卒になって云々と。
いつも思います。政治屋さんは戦争用語がお好きなんだなと。
戦争が好きだからこそ、民意なんぞ気にしていられるかということになるんでしょうねぇ(苦笑)。
だって、本当に民意を大事にするなら戦争なんかできませんもの。
やれやれです。
菅さんは市民運動家出身でしょ? 世襲のお坊ちゃま政治屋さんとは違うところを少しは見せてください。あまり期待せずに見させてもらいます。
クッション
毎月の月命日のお参りですが、おばぁちゃんが一人暮らしです。といっても、すぐ隣家にには娘さん一家がいて行ったりきたりの生活をされています。
いろいろなお宅にお邪魔していますが、彼女はとても幸せそうに見えるおばぁちゃんです。
40代でご主人を亡くし、女手で子育てをされました。分家がいくつかあり、本家としての気苦労も大変だったと、今は笑って話してくれます。
そんな苦労を目の当たりにしてきた娘さんは、とても忙しい身でありながらも母親を大切にしている様子が見ていてとてもよくわかるんです。
また、おばぁちゃんは、それをありがたいことだと感謝しつつお互いいい関係を築いています。
このおばぁちゃんが言いました。
「年寄りっていうのはね、でしゃばってもだめ。でも引っ込んでいてもだめ。娘夫婦の間や、娘夫婦と子どもたちの間のクッションみたいなもんなんよ」と。
「言うべきことは言う。引くとこは引くのよ。だてに年取ってるわけじゃないんだから、年寄りはそれができるはずだもの」と。
なんだか、とっても説得力あります。
ふだん目に付くお年寄りは、多くは弱々しく息子や娘、孫の顔色をうかがっていたり、逆にわがままいっぱいだったりします。
なるほど、酸いも甘いも経験しつくしたはずの人生経験があるんですよね。
クッション。お年寄りにとってこれは最適のポジションかもしれません。
おばぁちゃんは、さらに「そんな年寄りと暮らした子どもたちってね、自然と人としての配慮も育つもんなのよ(笑)」と締めくくってくれました。
頼もしいおばぁちゃんです。これからもいろいろ教えてくださいね。
台風で
と、思ったら~岐阜~静岡へと抜け熱帯低気圧になったそうです。
実は愛息たち5年生は6年生とともに、昨日から2泊3日で白山麓の研修センターみたいな所へ合宿(お泊り遠足?)に出かけていました。
ずーっと日差しギンギンの猛暑だったのに、わざわざここに台風が来るかなぁとなんだかかわいそうになりました。
今日の昼ごろには北陸を直撃しそうだというニュースに、学校側はついに中止して1泊だけで帰ってくることに。
案の定「あぁ~あ」と残念そうな声をあげて帰ってきました。
それでも、昨日はぷち登山に肝だめしを楽しみ、消灯後も友だちといろいろおしゃべりしたりとそれなりに楽しかったようです。
ウチの前住職は雨男です。ひょっとして隔世遺伝でしょうか(苦笑)?
大残暑(汗)
いやぁ、残暑厳しきというよりもまだまだ夏の盛りのような暑さです。夜には虫の声も聴こえているんですけどねぇ。
一昨日の土曜日には、金沢を拠点とする超宗派聞法の会である「梵人会」の皆さんが当寺にて「おでかけ講座」を開催しました。
講師(?)はボクにということで、数日前からいろいろ考えて小1時間しゃべらせていただきました。
冷房のない御堂に47人が参集し、暑いこと暑いこと。扇風機など焼け石に水です(苦笑)。
当寺の歴史、真宗と親鸞さん、そしてご門徒あっての寺であることなど、寄り道しながらもなんとかかんとか。
いろいろな宗派のお寺さんで聞法されている皆さんは反応もよく、笑ってくださったり、うなずいてくださったり、気を使っていただき(?)ボクもしゃべりやすかったです。
ただ、熱心にメモを取る方もいたりとその聞法姿勢には頭が下がりますし、こういう会の存在はたのもしいかぎりです。
ご門徒や聴聞者のいない御堂は、中身の入っていない冷蔵庫みたいなもので、まさに寒々しいものです。
下手くそながらも、こういう方々の前でお話させていただけるご縁をいただけて本当にありがとうございました。
そして暑い中、本当にお疲れ様でした。
女子??
「女子力」とか、「女子会」とか。
女子高生や女子大生の話かと思っていると、どうもそうではなく成人女性で使われる言葉なんですよねぇ。
「女子力」は女性としての潜在能力や存在感のことらしく、「女子会」はそんな成人女性たちの集まり(食事会や呑み会など)のことらしいです。
ボクが男だからなのか、なんだか違和感を感じる言葉です。
「女子」とは、言葉どおり「女の子」という意味ですよね?
女の子とは10代の女性、10歩ゆずって大学卒までというのが普通では?
いつまでも女の子としての気持ちを持っていたいという思いはわからなくなはないですが、どんどん「大人」が減少している昨今、なんとも痛い言葉の使い方だと思います。
そりゃあ、だれだって老けてみられたくはないですよ。
でも、ボクなどはあまり若く見られると「苦労してないでしょ」と暗に言われているようで嫌です。
成人したら、男性と女性でいいじゃないですか?
カッコいい男性&女性、成熟した大人の男性&女性でいいじゃないですか?
しっかり大人の男性&女性を増やしましょうよ?
成人しても「男子&女子」ばかりの社会は、ますますいいかげんで適当な社会化するように思えてなりません。
言葉にはそれぞれ意味があります。流行でそれを無意味にすることは、人や社会のあり方の意味もあいまいなものにするだけだと思いますが、いかがか?
ジンベイザメ&ツーリング♪
相方は夏バテでヘロヘロのため、愛息とふたりでれレッツゴーです!
今年からジンベイザメが加わったこの水族館。ジンベイザメでかい!!
やや夏バテ気味だった愛息も、大きな水槽を前にすると「うわぁ!!」と元気な声をあげ、「パパ! 次こっちこっち!」と楽しんでくれたようでした。
思えば、ここにはこの子が1歳そこそこの頃に来て以来なのでおよそ10年ぶりなんですよねぇ。
「あぁー楽しかったぁー!」といい笑顔を見せて家路につきました。夏休み最後のいい思い出となったようで良かったです。
一夜あけた今日、夏休みの宿題を手に元気に登校していった愛息。
ボクは今日は休務日なので、ツーリングへ♪
白山麓~白峰~福井県勝山~山中というひさしぶりのコースです。
まだまだ暑い!!
しかし、やはり気持ちいいです♪
勝山では、福井名物ソースカツどんをいただきました。ボク的にはやや甘めのタレでしたが、しっかり完食(笑)。
帰路、小松あたりからポツポツ振り出した雨に打たれましたが、家周辺に来るとまったく降った気配なし。なんでやねん(汗)!!
今夏の雨は、すごく局地的です。
さぁ、明日から週末にかけてけっこうハードな法務ですので、今夜は早寝しようっと♪
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