ご門徒宅にて
連日ご門徒宅の報恩講を勤めていますが、年に一度、報恩講時に訪問するお宅もあります。
そんな中で、昨日訪問したY家でのことです。
このお宅のお父さん(推定70代半ば)、数年前におばぁちゃんが亡くなるまではボクが訪問してもほとんどしゃべらず、お参りもせずという方でした。
それでもボクはごあいさつ程度、最低限の言葉をかけていました。それが、おばぁちゃんが亡くなるのを前後して、ご自分も脳梗塞にかかり危険な状態に陥ったことがありました。
そのころからでしょうか、あいさつ程度の言葉を返してくれるようになり、なんと今年は正座してお参りされていました。
訪問したとき、猫が一匹いたのですが、猫好きなボクはついなでてあげたり、ノドをゴロゴロしてあげたりしました。するとお父さん、これまで見せたことないような笑顔でボクに接してくれたんです。
そして、仏間にて「正信偈」を拝読し終え横をみると、少し遠巻きにではありましたが、正座してお参りされているお父さんの姿を確認しました。正座した膝の上には、さきほどの猫が乗っています。
お茶をいただきながら、本当に初めていろいろしゃべっていただき、ボクはとてもうれしい気持ちでY家を後にしました。
猫が結んでくれたご縁なのかどうかはともかく、こういうご縁にただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
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