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世界遺産に思う

0008ボクの住む金沢市が世界遺産登録を目指しているそうです。そして一昨年だったかにその候補には入らなかったといいます。

なんだか違和感を覚えたボクは、世界遺産とはなんだろうか? と考えています。

世界遺産とは「人類が共有すべき顕著な普遍的価値をもつ不動産」と定義されています。多くの方が「世界遺産」と聞いて思い浮かべるのはどういったものですか?

ボクはエジプトのピラミッドであったり、カンヴォジアのアンコールワットであったりです。金沢市の価値の有無以前の問題として、単純にピラミッドと同列に並べることができるかどうか? と考えると「?」なんですよね。

また、ピラミッドやアンコールワットにあって金沢にないもの、それは世界規模の知名度も上げられます。極端な話、東京の渋谷センター街を歩く女子高生たちに金沢のことを聞けば、おそらく横浜の金沢区の方が知名度が高く、さらに石川県はどこにある? と聞けば東北という答えも多いでしょう。

日本国内においてさえ、その程度の知名度だということは想像に難くないのです。金沢と石川県のお家事情を考えてみれば、お隣の富山県のように全国規模の企業本社もなく、観光資源に依存せざる得ないことはわかります。

ある調べでは、金沢への観光客には意外なほど(?)リピーターが少ないというデータがあるとか。ということは、単純に観光地としての魅力が飛びぬけているわけではないということですね。

そこで世界遺産という金看板が必要になってくるということなのでしょう。しかし、現実は甘くないですよ。たとえば白川郷が平日でも多くの観光客で賑わっているのはなぜか? それは世界遺産という金看板だけじゃないと思います。

あの合掌造りの家々がただあるだけなら、あれほどの人は来ないでしょう。そこに人が住み、人の生活があるからです。金沢の観光地を見れば、観光施設に人はいてもそこに人の生活があるかといったら希少に見えます。

たとえば、素敵な家にご招待されたとしましょう。訪れたあなたは応接間に通され、お茶を振る舞われます。そして数時間もすれば帰ります。それでもう一度行きたいと思いますか? 本当に見たいのは居間、台所、お風呂等といった生活感ある場所じゃにですか?

そしてなによりその家の人が飾らず、普段のままで接してほしいのではないですか? そこが白川郷等と金沢の大きな違いだと思います。

ピラミッドやアンコールワットのように、何千年を経ても健在な先人たちの偉業にかなわないのはもちろん、現在進行形の文化においてもはっきり言って中途半端で世界遺産にはほど遠いとボクは思います。

厳しいようですが、そこに住む人間の生活があっての観光です。金沢城やその周辺の整備もいいですが、それが市民の生活を妨げては本末転倒です。まず、地に足をつけましょう。

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