修行って?
以前に書いたことがありますが、どうしてもお坊さんはいつでもお寺にいるものだと思い込んでいらっしゃる方がいます。
確かに住職とは、本来は留守職(るすしき)と言い、御堂の留守を預かるのが職分ではあります。
でも、金沢のように月忌参りがある地方では住職も日に何軒か参りに出ますし、土日祝にはご法事があり、秋には在家報恩講があってお寺にずっといるわけにはいきません。
お坊さんはお寺にいる。そう思う背景には、どうも修行や写経をしているというイメージがあるようです。
そこで、はっきりとした違いを言います。まず一般的には本堂と呼ばれる場所は、真宗では御堂といい、大阪の御堂筋は大阪城以前にあった石山本願寺の御堂に由来します。大阪(当時は大坂)という土地を開き町を作ったのは秀吉ではなく蓮如さんです。
そして、本堂も御堂も道場という性格を持っていますが、他宗派においては「修行道場」であり、真宗においては「聞法道場」であるという違いがあります。
修行道場、僧侶が座禅を組んだり写経をしたり瞑想をしたりといった自力の行を行う場所です。
聞法道場、僧侶も門徒も同じ仏の弟子として、ともにその仏の教えである法と阿弥陀如来の願いを聞く場所です。
ですから、ボクが結婚前に京都の本山に勤めていたと言うと「修行なさってたんですねぇ」と感心したように言われるのも一般的なお坊さんのイメージからくるものなんですね、きっと。
皆さんが思っているような修行はしていませんし、したことありません。本山ではネクタイを締めて、スーツを着てお仕事をしてお給料をいただいていましたもの(笑)。
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