8歳児の大冒険④
現在、格差社会と言われていますが、格差にもいろいろあります。所得格差が代表的ですが、交通手段の格差も広がってきているんですね。
金沢でもそうですが、地方都市ではクルマあってナンボという感覚ですが、首都圏等の都会では逆にクルマ離れが進んでいます。どこへ行っても渋滞、駐車場代等の維持費、ガソリン代の値上がりなどが原因でしょう。実際、ボク自身も東京や京都に住んでいたころにクルマは持っていませんでしたし、その必要性を感じることは年に数回でした。
首都圏においては、電車移動の方が圧倒的に早く、また経済的です。電車はあらゆる場所へ数分おきにやってきますし、慣れてしまえば歩くことに抵抗もなくなります。東京、新宿、上野、品川などの駅の構内は広く、歩くことで運動不足も解消されます(笑)。
それはともかく。今回の旅であらためて感じたことは、クルマと決定的に違う電車内の公共性ということ。クルマの中は、自宅あるいは自室と同じ空間であり、一歩外にある公共性をなかなか感じにくいものです。ところが電車やバスは公共の真っ只中に身を置いています。
つまり、親は子に「ここはオウチじゃないんだから、静かにしていようね」という躾けができる格好の場であるということです。クルマでの移動ばかりの地方では、親子ともにそういう感覚が麻痺しがちだと思うんです。だから、スーパーマーケットなどの公共施設、ご法事の席で騒ぐ子ども、そしてそれを叱らない親が多くなると思いませんか?
それはけして地方だから、都会だからと一概に言える話ではないですが、クルマにおける格差の広がりから、そんな親子の公共性の格差も広がるのでは?と感じます。
そして、今回の旅で感じた最大のことは、子どもをディズニーランド等の非日常世界へ連れて行くよりも、日頃感じることのできない土地そのものを感じさせてあげることが大事なのでは?ということです。ウチの愛息は、飛行機、電車、新幹線を乗り継いでの旅に大満足でした。きっと、金沢と東京をクルマで往復しての旅では感じることのない経験をしてくれたのだと思います。
クルマを否定しているわけではありません。しかし、便利と楽をすることで見失ってしまっていることの多いことにボク自身があらためて気づいた旅だったことは確かです。地方都市にいても、たまには子どもといっしょに電車やバスを使用した移動をしてみてください。けっこういいものですよ♪
そんな愛息も、この旅の後に誕生日を迎え9歳になりました。
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