ひしょ避暑ばなし3
これまで白川郷や飛騨方面へは何度も行っていますが、いつも五箇山は素通りしてきていました。近いので、いつでも行けるという思いがあったからです。
今回は近場で、というコンセプトで大牧温泉へ。そして、これまで見過ごしてきた五箇山へと車を走らせました。菅沼集落の駐車場へ入ると、地元のじぃちゃんと思われる係の方が「世界遺産へようこそ!」と、暑い中にも関わらず駐車場へ案内してくれました。
白川郷よりも観光客も少なく、のんびりした水田の広がる合掌集落の日常を歩いていると、どこか安心できる感覚になれるのは、元来われわれ日本人は農耕民族だからなのかもしれませんね。暑いながらも、相方、愛息ともどものんびりとした時間を歩きました。
五箇山の端、赤尾地区にて昼食。ここでは、ボクがぜひ食べたかったものがあります。
それは、熊うどんです! というのも、ボクが愛息と同じ歳のころ大牧温泉~五箇山につれてきてもらった30年ほど前に食べた味が忘れられなかったからです。愛息にも、この話をしたところ、「食べてみたい!」と乗り気だったことから行ってきました。
30年前に食べたお店は覚えておらず、メニューに「熊うどん」とあったお店に入りました。熊の肉といっても、クセがなく淡白な味わいですが、うどんの出汁としてはとてもいい味を出すんですね。愛息も「このおつゆおいしい!」と絶賛。大牧の仲居さんが言っていたように、君もパパになったらまたここに来てあげてね、と思うボクでした(苦笑)。
旅の最後に、赤尾の行徳寺さんに参詣してきました。蓮如上人の弟子として知られた「赤尾の道宗」さん(1446~1516年)はこの地で、真宗のみ教えを受け継ぎ、生活をおくっておられた。「後生の一大事、いのちのあらんかぎり、ゆだんあるまじき事」に始まる「赤尾の21カ条の心得」は道宗さんの一徹な信仰心が書き連ねられていますが、蓮如上人を慕い何度も京都に足を運ばれ、我が信心を確かめられた「道宗」さんゆかりのお寺です。
ひっそりと静かで、村の一部となっているお寺本来のあり方がそこにありました。一泊二日の小旅行でしたが、家族でゆっくりでき、温泉で癒され自然の一部である人としての存在を感じられる旅でした。旅は、距離でもお金をかけることでもないなぁ、とつくづく感じます。さて、愛息も今日から学校へ。ボクも秋~冬の報恩講シーズンに向け、またがんばりますか。
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