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なつかしい場所にて(2)

Dsc00708 大谷専修学院。真宗大谷派の僧侶資格たる教師資格を取得するための学校です。全寮制で一年間を過ごすのですが、冷暖房なし(冬はコタツのみ可)、お風呂は銭湯、食事は当番制と、「今どき?」と思われるかもしれない学校です(苦笑)。

ボクの場合、大学を出てからここへ入学したのですが、下は高卒から上は定年退職し僧侶を志す方まで幅広い年齢層がいることに驚き、また戸惑いました。

学院は、京都市の山科区と左京区岡崎とふたつの学舎にそれぞれ100名弱の学生と職員がいて、男子寮4、女子寮2に分かれて生活します。学院では、ブラザーシステムといい大きな特徴なんですね。

すでに、ここで引いている方も多いかもしれませんね(苦笑)。実際ボクらも「塀の中」と呼んでいましたが、ここでの濃密な人間関係の世界での経験は何ものにも代えがたい経験となっています。そうでなければ、学院葬に行こうとは思いませんしね。

正直、最初はボクも嫌々行きましたし、先生たちの話すことに耳を貸す気にもなりませんでした。そして、酔っ払って先生の部屋に怒鳴り込んだときのこと・・・、

「嫌々だろうが、何だろうが、オマエはここにいてるやん? オマエがオマエの足で歩いてここに来て、今ここにおるんやろ? 違うか? まずその事実を認めんかい!」

というようなことを言われ、ボクの嫌々というスタンスを崩されたんです。周囲に目を向けると、ボクと同じように戸惑い、ふてくされた顔、真摯に学びに来ている顔がありました。どうせ一年いるのならと、そんな連中と腹を割って話していくうちに濃密な人間関係の居心地の良さを感じるようになったのかもしれません。

最初の班は、校長先生をされていたという定年すぎのKさんをはじめ、九州で漁師等をされていたTさん、大谷大学を出たシズオっち(ブログリンク参照)、自由業のようなU、現役暴走族のY、元自衛官のH、高卒のYとFとKとKという、なんともバラエティに富んだ構成でした。

そんな人々と、文字通り同じ釜の飯を食い、銭湯に通い、酒を飲み語ることで多種多様な価値観というかモノサシを知ることができました。そのうちテレビも何もない環境にも慣れ、カッコつけたり、自分を飾ったりすることなく人と接することに一種の快感(?)を覚えたのかもしれませんね(苦笑)。

ボクは、ここでしかできないことをと思い、髪を伸ばしました(なんでだ?/笑)。同じ班~違う班~違う寮~違う学舎と濃密な人間関係の幅は広がり、いつしか学院をい楽しんでいたように思います。

毎週月曜日には、故竹中先生の講義があり、岡崎学舎の生徒も山科に来てこの講義を受け、前文筆記します。そして夜、そのノートを元に班ごとに攻究します。このノートは今でも大切に持っています。

つづく

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コメント

入試の面接の時「自転車に乗れますか?」と言う
質問に「はい!!!」と応えた私。
その結果 山科の山奥から自転車通学となったのです(涙)
色々な人生が交錯した宿舎に自暴自棄になる者も・・・
私の時は腕まで一生消えない、とっても綺麗な柄の
模様が入った人、家族で父親を殺す算段をしていたと
話す人。。。
人生の勉強ができたと、今でも専修学院での生活は
自分の主軸になっています。

投稿: kasaru_2005 | 2006年11月 9日 (木) 08時00分

あはは!
小山か神楽岡かは、自転車に乗れるかどうかが基準だったんですね~(笑)!

テレビ等の娯楽がない、ということはいっしょに暮らす人々と向き合うしかない、ということなんですよね。

人とのご縁を、嫌でも受け入れざるを得ない環境、それが学院でしたね。

投稿: Kei@住職 | 2006年11月 9日 (木) 22時09分

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